大事な大会やセミナーで緊張とうまく付き合うには?医師が考える準備・立て直し・振り返り

大事な大会やセミナーで緊張とうまく付き合うには?医師が考える準備・立て直し・振り返り

イントロダクション

今回のAIMED座談会のテーマは、「大事な大会やセミナーなどでの緊張」です。

「本番になると、なぜ緊張するのか」

「準備をしても頭が真っ白になったら、どう立て直せばよいのか」

このような疑問について、医師3名がスポーツ、受験、手術、講演などの経験を交えながら話し合いました。緊張を完全になくすのではなく、パフォーマンスにつなげるための準備と振り返りの方法を深掘りします!

【参加医師の自己紹介】

あらた先生@呼吸器外科
2015年医師免許取得。大学で外科医として勤務。もともと受験前に緊張で一睡もできなかった経験があるほど緊張しやすかったが、外科医として研鑽するなかで、緊張するシーンでもパフォーマンスを発揮する術を培ってきた。

らいおん先生@研究者・自由診療
2019年医師免許取得。現在は企業の顧問と研究者を務めている。医学生時代にはハーバード大学へ留学し、ラボミーティングなどで発表した経験もあり、本番には強い。

シトラス先生@感染症内科
2007年医師免許取得。臨床・教育・研究に従事し、学会発表や講演会も多数経験している。本番に弱い「豆腐メンタル」だと感じており、本番に強くなるための秘訣を学びたいと考えている。

緊張はなぜ起こる?「悪者」ではなく本番モードの反応

——まずは「緊張の正体を知る」ことから始めたいと思います。実際、緊張とは医学的にはどのような状態なのでしょうか。

医学的にいう「緊張」は、脳が「今は重要な場面だ」と判断した結果、身体の覚醒レベルが上がっている状態です。脅威や評価、失敗のリスクなどを感じると、主に次の2系統が同時に活性化されます。

① 交感神経‐副腎髄質系(SAM)

交感神経が優位になり、アドレナリンやノルアドレナリンが増えます。心拍数や血圧の上昇、発汗、手の震え、口渇、浅い呼吸などが起きやすくなります。いわゆる「闘争・逃走反応」が起きた状態です。

② 視床下部‐下垂体‐副腎系(HPA)

少し遅れてコルチゾールなどが出て、エネルギーが動員され、血糖上昇などの反応が起きます。

イメージとしては、体が「本番モード」に自動でギアを上げている感じです。適度であれば集中やパフォーマンスを助けますが、過剰になると頭が真っ白になったり、ミスが増えたりします。

らいおん先生がおっしゃったように、交感神経の高ぶりだと思います。

緊張というと悪いものというイメージがありますが、もともとは外敵と戦うために力を出すのにも役立つ反応です。緊張は「悪者」ではなく、体がエネルギーを使える状態に上げてくれる反応でもありますよね。

本番に強い人は、「緊張を消す」というよりも「緊張を燃料として扱う」ことができているように思います。バランスは難しいですが。

——どのようなときに「過剰な緊張」が生まれやすいのでしょうか。

自分の経験でいうと、「初めてやるとき」でしょうか。だからこそ、経験や事前の準備が大事なのだと思います。

私も、初めての場合や、準備不足だと思っている場合には緊張しやすいです。準備をしっかりしたり、会場の下見をしたり、事前にできることはできるだけするようにしています。

中学から大学まで陸上競技をしていたのですが、中学時代の顧問が「静かに燃えろ」と言っていました。「緊張を集中力に変える」ということを意識していましたね。

緊張をすべて消そうとするのではなく、必要な集中につなげるという捉え方ですね。初めての場面や準備不足の感覚がある場面ほど過剰になりやすいのであれば、緊張への対策は本番前から始まっていると考えられそうです。

「緊張はなぜ起こる?「悪者」ではなく本番モードの反応」のまとめ

  • 緊張は脳が重要な場面と判断して覚醒を高めた状態
  • 適度な緊張は集中やパフォーマンスを助ける
  • 初めての場面や準備不足の感覚で過剰になりやすい

ベストパフォーマンスを発揮するために、どのような準備をする?

——「ベストパフォーマンスを発揮する準備」について教えてください。

大事な試合に最高のコンディションを合わせる「ピーキング」という考え方もありますよね。

スポーツにおけるピーキングは、重要な試合当日に体力や適応を最大化しつつ、疲労を最小化して、パフォーマンスを発揮できる確率を上げる技術です。

ピーキングが失敗する典型的なパターンとしては、「追い込みすぎ」「回復不足」「刺激不足」があります。

メンタル面では、次のような準備が有効とされているようです。

・「不安だから練習を足す」を防ぐために、予定を固定する

・当日の行動を固定し、迷いの発生を減らす

・不安が出たときの対処を練習で一度行い、本番で初めて試さない

緊張が残っていても、「崩れる確率」を下げるための行動ですね。

私が指導を受けたのは20〜30年前なので、「ピーキング」という言葉はまだ一般的ではなく、使われていませんでした。

ただ、「練習は試合のように、試合は練習のように」と教わっていました。本番のような緊張感を持って練習し、本番にはリラックスした状態で臨むという考え方です。

20〜30年前から、本番を意識した指導が行われていたのは先進的ですね。振り返ってみると、ピーキングに近い理論だったと気づくこともありそうです。

専門が走高跳だったこともあり、顧問からは「180cm跳べる気持ちになっているか?」とよく声をかけてもらっていました。

走高跳は高さへの恐怖心との戦いでもあります。「心理的なブロック」が外れているかを確認してくれていたのだと思います。

もともとは軟式テニスの顧問でしたが、私を指導するために、陸上競技が強い学校の指導者へ指導法を聞きに行ってくれていたようです。指導者に恵まれました。

心理的なブロックを外すのは大事ですよね。陸上競技では、誰かが記録を更新すると、ほかの選手も続いて記録を伸ばすことがあります。速い人と競るとタイムが上がることもありますよね。

男子100mでも、桐生祥秀選手が9秒98を出して10秒台の壁を破ってから、サニブラウン・ハキーム選手、小池祐貴選手、山縣亮太選手、坂井隆一郎選手が続々と9秒台を出したことが当てはまりそうです。

私自身は、中学生のときに170cmで県2位、高校生のときに180cmで地区代表となり、社会人ランキングにも入りました。とにかく記録を伸ばすことが楽しくて仕方がなかったです。

私は日々の仕事で、「素振りができない人は本番で打てない」と強く指導され、シミュレーションや訓練を行っています。ある意味、これも緊張しにくくする方法に通じるところがありそうですね。

本番に近い状況を繰り返し経験しておくことで、「初めて」を減らすということですね。受験や講演では、どのような準備が考えられますか。

医学生時代には、代々木ゼミナールでチューターや家庭教師をしていました。受験勉強では、「模試は本番のように、本番は模試のように」と伝えていました。

模試も本番の試験と同じように、1週間前から準備して受けます。模試と同じ時間割で科目を勉強することもありました。ルーティンができていると、緊張しにくいです。

「模試は本番のように、本番は模試のように」というのは本質的ですね。

ルーティンは、「気合を入れる儀式」というより、本番前の迷いを減らす効果があるのだと思います。やることを先に固定しておくと、本番で「次に何をするか」を考える負荷が減り、緊張に飲まれにくくなります。

人は緊張すると視野が狭くなり、その場で細かい判断を増やすほど注意資源が削られます。だからこそ、会場に着いたら何を確認するか、最初にどのスライドを見るか、立ち位置をどうするか、冒頭の一文をどこから入るかといった「順番」を事前に決めておく意味は大きいです。

スポーツ心理学のメタ解析では、pre-performance routine(本番前ルーティン)は、低プレッシャー下だけでなく、プレッシャー下でも有意な利益があったと報告されています。ルーティンの種類、年齢、競技レベル、介入の細かい条件によって、効果が大きく変わらなかったともされています。

やはり事前準備が一番大切だと思います。らいおん先生がおっしゃるように、当日と同じ環境で事前準備ができるとベストですよね。

私は、当日と同じシチュエーションをイメージするようにしています。直前には、「自分はできる、自分はできる」と声に出して、自分に暗示をかけています。

講演をたくさんされている先生が、事前にそのような言葉を自分にかけていると知り、まねするようになりました。

——先生方も、暗示をかけることはありますか。

暗示というより、イメージトレーニングはします。可能であれば会場に早めに行き、環境をしっかり確認します。

事前に聴衆の属性や講演の目的を聞き、それに沿った内容にするよう心がけています。

暗示とは少し違うかもしれませんが、コーチングのクライアントに「アファメーション」を取り入れることはあります。

直前に一度だけ言い聞かせるというより、普段から毎日、短い言葉を繰り返し、自分のなかで違和感なく使える言葉にしておく感覚です。自己への言葉かけは、単発よりも「訓練」としてなじませたほうが働きやすいとする研究もあるようです。

ただ、「毎日行えば必ず効く」とまではいえません。私としては、「自分に染み込ませる」というより、「必要な場面で自然に出てくる状態までなじませる」という感覚です。

研究でいうself-affirmationは、一般に、自分にとって重要な価値や役割を書いたり、思い出したりする介入を指すようです。教育、健康、関係性の領域で利益があり、場合によっては数か月から数年にわたる持続効果が報告されているとされています。

アファメーションは聞いたことがあります。

「180cm跳べる気持ちになっているか?」という問いも、「180cmを跳べても、自分でも違和感がない心理状態」を作っていたのだと思いました。

思い返してみても、「この高さは跳べる」と思えていないと、恐怖心から萎縮して跳べなくなります。反対に、調子がよいときは「どの高さでも跳べる」と思えていて、恐怖心もありませんでした。

「できる自分」に違和感がない状態は、今回のテーマともつながりますね。

レベルの高い集団やコーチが周りにいると、自然と「頑張れば、周りと同じようにできる」と思わされます。それが自己効力感を高める働きをしている可能性もあるのかもしれません。

進学校で「東京大学や医学部に進学するのが当然」という雰囲気があることも、当てはまりそうですね。

母校も、高校の授業が特に優れていたとは思いませんが、勉強ができる生徒を集めることで切磋琢磨し、学力が伸びていたように感じます。

環境や習慣の力も大きいということですね。本番で急に自信を作ろうとするのではなく、普段の練習、ルーティン、言葉かけ、周囲の環境を通して、本番の自分をあらかじめ作っておくことが準備になるのだと思います。

「ベストパフォーマンスを発揮するために、どのような準備をする?」のまとめ

  • 本番と同じ状況を再現し、「初めて」を減らしておく
  • 予定や当日の順番を固定し、迷いや余計な判断を減らす
  • 言葉かけは必要な場面で自然に出るまでなじませる

本番での意識の持ち方とミスをしたときのリカバリー法

——次のテーマは「本番での意識や立て直し」です。先生方は、本番の最中に何が大事だと思いますか。

私はADHDの特性が強く、本番が始まると「過集中(ハイパーフォーカス)」に入ることが多いので、本番中はあまり緊張しません。ただ、本番が始まるまでは、それなりに緊張していると思います。

市民向けの講演などでは、最初のほうに「笑いやすいポイント」を作っておき、「この時間は笑ってもよい」というルールを作って、場を温めるように意識しています。

自分が指導する場合には、指導教諭の「青く燃えろ」という言葉のように、静かに集中力を持続している状態をイメージするよう伝えていました。

その状態を作れれば、パフォーマンスを発揮しやすそうですね。

実際には、スライドの間違いや機械トラブルなど、予期しないミスも起こります。緊張して頭がいっぱいになったときは、どのように対処すればよいと思いますか。

スライドが違ったり、次のスライドへスムーズに移らなかったりすることはあります。そのときに「場をつなぐ」「笑いに変える」ということが身についていると、その間に冷静に対処できると思います。

ただ、それも技術なので、場数は必要です。あらた先生なら、どのようにアドバイスされますか。

笑いに変えられると、自分自身のことも客観視できますよね。

ミスをしたときの不安や後悔は、自分のなかで増幅し、余計に心理的に追い詰められることがあります。客観視しつつ、リカバリーしていく姿勢が大事だと思っています。

笑いに変えることに近いのですが、心理系やコーチング、一般の方向けに話すときには、あえて緊張していることを短く開示することもあります。

すでに専門性や役割への信頼がある人だと認識されている場であれば、「少し緊張していますが、一緒によい時間にしていきましょう」と伝えることで、親近感が生まれることもあると思います。

一方、チャレンジングな発表などでは、単に自信がないように見え、逆効果になる可能性もあります。場面によって使い分ける必要がありますね。

そのような場面でも、緊張やミスを「なかったこと」にしないほうが、冷静さにつながると考えています。心のなかで、「緊張はあるが、大事なことにチャレンジしている証拠だ」と捉え、緊張していること自体を否定せずにリカバリーしていくようアドバイスしています。

確かに、笑いに変えたり客観視したりできるとよいと思います。ただ、完全に予期しないミスがあると、自分の性格上、リカバリーが難しいことが多いです。

心理的に追い詰められ、さらに負のスパイラルに入ってしまいます。そうならないためには、失敗したときの事前シミュレーションも必要だと思いました。あとは場数でしょうね。

スライドが違う、次のスライドへスムーズに移らないという程度であれば、許容範囲なのですが。

その気持ちはよくわかります。私もリカバリーが難しいときはあります。そう考えると、やはり事前の準備が大事になりますね。

——準備をしたのに、うまくいかなかった経験はありますか。読んでいる方の励みにもなると思うので、実際の経験を教えてください。

発表での機械トラブルなどは、よくあります。そのときは臨機応変に場をつなぐようにしています。

スライドを使う発表では、院内や社内での練習回数を増やし、話す内容を覚えるくらい準備します。

研究や事業の計画発表、ピッチでは、質問されそうな部分をあえて残し、その質問への回答を準備することもあります。準備に勝る対策はないと思います。

機械トラブルや質疑での想定外は、経験者でも避けきれませんよね。

「質問されそうな部分をあえて残す」というのも納得です。研究発表やピッチでは、聴衆に自分ごととして考えてもらうために、少し問いが立つ余白を残すこと自体にもメリットがありそうです。

私自身は、大学時代の剣道の試合で、うまくいかないことが多くありました。団体戦なので、「周りのために自分が勝たなければ」と思う場面があるのですが、体がこわばり、まったくいつものパフォーマンスを出せないことがたびたびありました。

本当にメンタルは大事だと感じたきっかけです。実力を磨くことはもちろんですが、「実力を出すこと」も一つの技術なのだと率直に感じました。

想定していたようなリアクションがなかったときは、「うまくいかなかったな」と反省します。

対面であれば相手の反応は分かりやすいのですが、オンラインでは相手のリアクションがまったく見えないことがあります。特に顔出しがない場合は、とても話しづらいです。全員が顔を出さないオンライン講演なら、「AIに話させても変わらないのでは」と思うこともあります。

今の時代だからこそ、対面とオンラインで緊張への対策がどう違うのかも気になりますね。

オンラインで相手の表情やうなずきが見えないと、「本当に伝わっているのか」「滑っているのではないか」と不安になりますよね。

私は、自分の講座ではなるべく参加者と双方向になるよう設計しています。ただ、企業の案件やセミナーでは自由が利かないことも多いです。

確かに、録画を流すだけの場面もあるので、AIでもよいように感じる場面はあるかもしれません。それでも少しでも反応がある会なら、人が話す意味はあると思っています。相手の反応に合わせて、速度、間、例え、補足を変えられるからです。

顔が見えなくても、チャット、質問数、沈黙の長さ、途中の確認などから、場の状態をある程度読むことはできると思います。

特に新型コロナウイルス感染症の流行時に感じましたが、オンラインでは主催側の設計や工夫が非常に大事です。双方向性がないと、満足感につながりにくいように思います。

緊張への対策という点では、オンラインは台本を読みやすいため、以前より対策しやすくなった側面もあるかもしれません。

「本番での意識の持ち方とミスをしたときのリカバリー法」のまとめ

  • ミスをつなぎや笑いに変える力も、練習と場数が必要
  • 緊張やミスを否定せず、客観視して次の動作へ戻る
  • オンラインでは反応を拾える設計と手がかりづくりが重要

失敗を次につなげるには、どのように振り返る?

——最後は「次につなげる振り返り」です。講演会や部活などで「うまくいかなかった」と感じたとき、どのように振り返るとよいのでしょうか。

まず、事前準備の段階について、次のように振り返ります。

・もっとできたことはなかったか

・本番に影響したことはあったか

そのうえで、本番を最初から頭のなかで振り返り、次の点を考えます

・どこから修正できたか

・次回に生かせる教訓はあるか

「本番を最初から振り返り、どこから修正できたかを見る」というのは実践的ですね。土壇場でのリカバリーは難しいからこそ、次回に向けて修正できる地点を探すのだと思います。

本番後の振り返りは、頭のなかだけで整理しますか。それとも、メモに残していますか。私はEvernoteなどにメモを残し、次回に見返すことが多いです。

以前は頭のなかで整理していましたが、最近はClaude Codeも使いながら、Notionで整理しています。

最初の設定には時間がかかりますが、その後はAIが行ってくれるので、最初だけ頑張れば楽です。

講演に限らず、すべてのオンラインミーティングについて、次の項目がNotionへ自動的に保存されるよう設定しています。

・日時

・ミーティング名

・文字起こしした全文データ

・要約

データがたまってきたら、Xの投稿やnoteにも使ってみたいと考えています。自分の振り返りを記入する欄もあり、プロジェクトごとに議事録がたまるので、ほかのメンバーと共有したり、次のミーティングに生かしたりしています。

なるべく効率化できるところを自動化することで、人間が「実際に話して伝えること」に集中できますよね。

私も議事録をEvernoteで書き起こしてまとめています。講演であれば、書き起こしと反省点をChatGPTなどに入力してから、次の講演準備を始めることもあります。

私は、あとから見返せるように記録を残しています。そのときの次のような項目を、簡単にまとめます。

・準備

・うまくいったこと

・うまくいかなかったこと

・次回に生かしたいこと

記録にはNotionを使っています。

らいおん先生もシトラス先生もNotionで整理しているのですね。振り返りを頭のなかだけで終わらせず、次回に見返せる形にすることは大事だと思います。

私自身もEvernoteなどに残すことが多いのですが、最近は「反省メモ」というより、「次回の自分への申し送り」に近い感覚で書くようにしています。

もう一つ伝えたいのは、振り返りには「よい振り返り」と「しんどくなる振り返り」があるということです。

よい振り返りは、「次回はこうする」という行動に進みます。

一方、しんどくなる振り返りでは、下記のように同じ場面を何度も再生してしまいます。

・あそこで失敗した

・自分は本番に弱い

・また同じことをするかもしれない

これは反省というより、反すうに近いですよね。

そのため、振り返りには時間を決めます。たとえば、「本番後に10分だけ」と区切ります。そして、次の3つに分けて書きます。

① 事実

② 解釈

③ 次回の行動

失敗した自分を繰り返し責めるのではなく、次の準備へつなげる形にすることが大切だと思います。

「失敗を次につなげるには、どのように振り返る?」のまとめ

  • 準備から本番まで順に振り返り、修正できる地点を探す
  • 記録は次回に見返せる「自分への申し送り」にする
  • 時間を区切り、事実・解釈・次回の行動に分ける

座談会まとめ

今回の座談会では緊張しやすいシーンに直面しやすい医師3名が、緊張の定義や緊張しないための方法、失敗したときのリカバリー方法や振り返り法を深掘りしました。緊張は正常な反応であり燃料にもなり得ること、準備が重要であること、立て直し方も練習しておくとよいこと、などなど実践的なお話でしたね!最後に座談会全体をまとめておきます。

緊張は本番に備える反応
緊張は、脳が重要な場面だと判断し、身体の覚醒レベルを高めた状態です。適度であれば、集中やパフォーマンスを助ける反応でもあります。

本番に近い準備を重ねる
本番と同じ時間割や環境で練習し、当日の行動や順番を固定すると、迷いや「初めて」を減らせます。急に練習を増やしすぎず、回復も含めて予定を決めておくことが大切です。

立て直し方も練習しておく
ミスをしたときに場をつなぐ、笑いに変える、緊張を短く認めるといった対応も技術です。予期しない事態を完全には防げないため、事前のシミュレーションと場数が支えになります。

振り返りは次回への申し送り
振り返りは、失敗場面を繰り返し責めるためではなく、次回の行動を決めるために行います。記録を残し、事実・解釈・次回の行動に分けることで、次の準備へつなげやすくなります。

▶︎AIMEDでは、このような読者さんから寄せられた質問に対して医師3名が真剣に議論&深掘りを行うメディアです。皆様も、病院では聞きにくいけど気になっていることがありましたらぜひお気軽にご質問ください!

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